金曜日の食卓

Nスタがコロナで困窮する演劇界を取り上げた。
吉野翼企画「阿呆船」。私もオンライン観劇しましたが、久しぶりに生の舞台を観たお客さんの感涙にもらい涙。

<テレビドラマ・アーカイブス>

1991年放送、「金曜日の食卓」(原作=アーウィン・ショー『はじまりはセントラルパーク』より)

 高校教師の父(石立鉄男)、人形作家の母(大楠道代)、投資会社に勤める長女(相楽晴子)、高校生の長男(高橋誠)、中学の音楽部の二女(茅野佐智恵)の平凡だが仲の良い5人家族。彼らは金曜は必ず全員で食卓を囲むことにしていた。

 ある夜、二女が帰宅途中、公園でオヤジ狩りに遭っている老人・猿橋(佐藤慶)を助けたことから、一家の運命は変転していく。

 猿橋は巨大コンツェンルンの会長で、それ以来何くれとなく一家の面倒を見るのだ。
 彼は「能力があってもチャンスに恵まれない若い人を援助するのが私の務めだ」と言う。

 二女には300万円もするフルートをプレゼントし、長女には独立資金を与えて新会社を作らせる。バンド活動をしていた高校生の長男は芸能事務所を紹介され、バンドのメンバーとしてデビュー。母は原宿に人形工房を。そんな一連の善意を苦々しく思っていた父はパーティーの席で猿橋と口論するが、心筋症で倒れたことがきっかけで彼も猿橋の善意にすがってしまう。

 悪意のない猿橋。

 しかし、彼の善意によってそれぞれ一見成功した生活を送っていた一家は次第にバラバラに。
「金曜日の食卓」に集う家族も一人欠け、二人欠け。ついには…。

 アーウィン・ショーの原作を井上由美子が脚色。豪華クルーザー、軽井沢の別荘と日本に置き換えてはいるが、「お金持ち」のイメージはワンランク落ちるか。
 孤独な猿橋の別れた息子役で四谷シモン。
 家族の崩壊と再生。29年前のドラマだが、テーマは永遠。

◆これが私の世代の「映画らしい映画」だな。フィルムノワール(フランス暗黒映画)の「シシリアン」(1969)。アラン・ドロン、ジャン・ギャバン、リノ・ヴァンチュラの揃い踏み。
エンニオ・モリコーネの音楽がまた素晴らしい。

奇想天外な宝石奪取計画。その成功も思いもよらぬほんのささいなほころびから崩壊していく。フランス映画らしいウイットに富む傑作。久しぶりに「映画を見た」という気持ちになった。

今の日本映画はジャンルを問わずベッドシーンが必ずといって挿入されるけど、この映画のイリナ・デミックは画面に登場しただけで意味深なセクシーさを醸し出す。それが後々の不倫につながり、破滅につながる。アラン・ドロンとの濡れ場だって岩陰に半分隠れている。しかも着衣。それが想像をかき立てる。
着衣でさりげなく佇んでいるだけで凡夫を奮い立たせるのがエロスというもの。

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