梁塵日記

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zoom RSS TEE「ノルウェイ.トゥデイ」

<<   作成日時 : 2017/04/22 00:58   >>

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 14時30分。築地鶏由宇で駒塚由衣江戸人情噺シリーズ最終回「龍神鳴 高嶺細路」。
作者の藤浦敦氏の口演も絶好調。

終演後、築地散策。通勤していたときから二年。街は様変わりして別の街に。

空腹を感じてやよい軒に行くもやってないのでカレー屋さんに。ホタテカレー。
鶏由宇が無くなれば築地に来ることもなくなるかな。さらば築地。
築地のカレー屋さんでお客さん同士の会話に耳が反応。

「僕、30年くらい前に築地茶房でバイトしてたんですよ。当時はコンビニなんかない時代だから、電通や新聞社にコーヒーの出前が毎日、何十件もあって。電通の会議室に一回に50杯のコーヒーを運んだこともあったなあ」

そう、あの頃はコーヒーは出前だった。今みたいに会社にコーヒーメーカーがあるわけでもなし。缶コーヒーも一般的ではなかった。仕事がひと段落すると、同僚が集まって本のページをめくってそのページで賭けをやって誰かが注文に行き、誰かが全額支払ったっけ。

コンビニが出来て便利になったが、コーヒー屋さんは潰れていった。郊外型店舗が拡大し、田舎の雑貨屋が潰れていったのと同じ。

生活には、みんなが潤う「適度な流通」があればいい。
 
 18時、武蔵関で喫茶店。

19時、東京演劇アンサンブル2016年度研究生公演「ノルウェイ.トゥデイ」(作=イーゴル・バウアージーマ、演出=小森明子)を観に武蔵関のブレヒトの芝居小屋へ。
 
 作者は現代ドイツの人気作家。この作品は2000年に初演されたもの。

 「博士の異常な愛情」風に言えば、「ノルウェーに赴き、フィヨルドに飛び降りようとした2人の若者、あるいは自殺志願者はいかにしてリアルを体感し、フェイクの幸せから立ち直ったか」という物語。

 実際にあったネット心中事件を題材にした作品とのことで、Julie(ユーリー=山ア智子)は自殺サイトで心中相手を募集。これに応じたのが August(アウグスト=関英雄)。「7月」と「8月」の男女二人はノルウェイのフィヨルドに赴くのだが…。

 「フェイク」という単語が共通言語であるかのように、バーチャルな世界に生きる二人のウェブ世代。彼らの「生と死」に対する観念性、現実感の希薄さが、オーロラという大自然の驚異、テントでの一夜、死を前にした自己分析を通して次第に変化、自己と向き合っていく。

 漠然とした未来に対する不安感は2000年よりも今の方が現実味を帯びているのかもしれない。

 死の直前に両親に向けて残す最期のビデオレター撮影は何度も中断しながら延々と続いていく。ビデオに映った彼らの言葉にリアル感がないという自己言及のゆえに。

 60年代にも若者の心中ものがマンガや映画などで多く見受けられたが、そこには生活感が伴っていたように思う。近松の情死のように。2000年代の若者にとっては現実感の希薄さが心中の要因になる。「美しい死」を望む二人の姿のなんとノー天気に見えること。

 そのため二人の会話はユーモラスで、とても死に急ぐ者とも思えない。10代やそこらで人生を達観したような二人の会話はある意味喜劇だ。

 ユーリー役の山崎智子は「忘却のキス」で主人公リカルダを演じた逸材。今回も研究生の関をリードし、奔放でセクシャルな魅力を発散していた。 
 研究生の関は声がいい。そして新人らしく瑞々しい演技。こんな演技は一生に何度もできるものじゃない。初々しさは研究生の特権。存在だけでなく今後は演技で勝負できる役者になってほしい。

 2時間5分。
 演出の小森さんと観に来ていた七字さんに挨拶して氷雨降る中、Tシャツにジージャンで震えながら家路に。冬物をしまうと、てきめん、また冬に逆戻りする。
http://www.amazon.co.jp/%E5%AF%BA%E5%B1%B1%E4%BF%AE%E5%8F%B8%E3%81%AB%E6%84%9B%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%A5%B3%E5%84%AA-%E6%BC%94%E5%8A%87%E5%AE%9F%E9%A8%93%E5%AE%A4%E2%97%8E%E5%A4%A9%E4%BA%95%E6%A3%A7%E6%95%B7%E3%81%AE%E5%90%8D%E8%8F%AF%E3%83%BB%E6%96%B0%E9%AB%98%E3%81%91%E3%81%84%E5%AD%90%E4%BC%9D-%E5%B1%B1%E7%94%B0-%E5%8B%9D%E4%BB%81/dp/4309272169/ref=gfix-ews-form

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