もやい展時別イベント「風煉ダンス・朗読劇」

 昨日、船堀のもやい展で中筋純さん、宮前真知子さんと会ったからか、一晩中、青森の実家の夢を見ていた。家で展覧会をやる夢。
 お二人とも反原発コンサート「大MAGROCK」で我が家に宿泊してくれたからだろう。
 タワーホール船堀で展開中の「もやい展」の特別イベント、風煉ダンス朗読劇『まつろわぬ民2021』(作・演出=林周一)は大スペクタクル・ファンタジーを得意とする風煉ダンスとは正反対の、言葉と音楽だけの新しい試み。
 廃棄物が積み上げられたゴミ屋敷に住む老女スエ(白崎映美)。解体作業員(堀井政宏)のゴミ撤去の行政代執行。そこに古代の「まつろわぬ民」の百鬼夜行が召喚される。
 45分の上演時間なので大胆に再構成。福島で生き別れになった妻(吉田佳世)と夫、置き去りにされた牛の花子と酪農家(長谷川健一さんがモデルか)の情愛などを織り込んだ。
 後でご本人も「つい感情が高ぶった」とおっしゃったが、骨と皮になって死んでいく牛を演じた反町鬼郎さんの「モオーッ」という悲痛な叫びに涙腺決壊。「もういいかい」「まあだだよ」と互いの居所を求めて呼び交わす、幽明はるけく隔てた夫婦が「もういいよ…」と、運命を受け入れ、蛍飛び交う場面でマスクの中が鼻水でグシャグシャに。
 それらを白崎映美の歌声が浄化していく。
 決して忘れてはいけない悲劇であり、それは今も続いている。
 まったく…何が福島復興五輪だ。
 終演後、林さん、反町さん、斎藤さん、白崎さんらと立ち話。林さんにとっても初めての試みだったが、台本を持って行う朗読劇の基本にこだわった由。
 その後に見た15分の短編映画「9年目の津波」は中筋純が監督した作品。浪江町の今野さんの家が解体されていく過程を短歌と共に描いている。震災前に9年、震災後に9年しか住んでいない家。耐震構造も万全で頑丈な家。それを解体しなければならない今野さんの苦悩はいかばかりか。しかも、単なる解体とは違い、家自体が放射性廃棄物扱い。そのため解体費用は1500万円と高い。東電からは解体費用は出ない。
 家も頑丈なので1日では解体できず2日もかかってしまう。まだまだこの地に踏ん張っていたいだろう「家」の悲しい抵抗。動物やモノに対してつい感情移入してしまう。
 家の悲しみを思うと涙が出る。
 たぶん自分の実家のことも思い浮かべてしまうからだ。
 父が建てた私の実家。いつかはその役目を終える日が来るのだろう。
 最後に更地になって一本の杭と看板が立てられた今野さんの土地。
 ここにはもう何もない。
 原発事故さえなければ福島も今ごろ復興していたはずだ。
 原発は人生も土地も、すべてを破壊する。
 https://youtu.be/T-4QuYYZFL8
 見に来ていた奈賀毬子、仲坪由紀子、石原燃、木村友祐、伊達政保の各氏らと立ち話。
 帰りは乗り換えの岩本町まで石原燃さんとあれこれおしゃべり。
 風煉ダンスの朗読劇はきょう3日も14時から。無料。7日は白崎映美コンサートも。

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