なぜか青春時代

生の舞台が観られないので仕方なく録画した作品を観る。
1987年上演。「なぜか青春時代」(作=清水邦夫、演出=蜷川幸雄)

 激しい学生運動の季節から15年。学生だった海(夏木マリ)は自警団に追われ逃げ込んだビアホール「車庫」を訪れる。当時の仲間と15年後にこの店で会おうとの約束を守り。
 女主人・浅井ふね(松本典子)は、夫が出奔して以来一人でこの店を守り続けてきたが、今日限りで店を閉じる決心をしていた。しかし、海の話話を聞くうち、1日だけ閉店を伸ばすことにする。

 操車場の前にあるので「車庫」と名づけられた店。
「この店は行き場を失くした人たちの操車場だった。しかし、今ポイントを切り替えたとしてその先に新しいレールはあるのだろうか」
 ふねは自分に問いかける。

 平幹二朗の病気降板で津嘉山正種が大役となり台本を変えたという。

 舞台を横切る夜汽車、不在の父、ホイットニー詩集、映画「灰とダイヤモンド」のチブルスキーに自らを重ね合わせる男。風は死んだか、世界は死んだか…。
 青春の無惨、悔恨、再生。この舞台に関していえば、大仰に電車を舞台に登場させる必要があったのかは疑問。
 松本典子と夏木マリの女の闘いは松本に分があるのは当然か。
 蜷川美穂、深水三章、緋多景子、大門伍朗、不破万作、新井康弘、松重豊、阿南健治ほか。

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この記事へのコメント

あすか
2021年04月17日 07:16
この舞台、パルコ劇場で見ています。
若き日の自分の心の葛藤と相まって、忘れ得ぬ舞台となっています。

風は死んだか 世界は死んだか

電車の登場による空気の変化は、はっきりありましたね。
いったい何なの?と思ったまま休憩明けを待った、あれは生の舞台でしか伝わらないかもしれない。

作者の訃報に接し、ふとした検索からこちらに辿り着きました。
2020年にこの舞台のことを記事にされている方がいたことに、驚いています。
2021年05月06日 18:33
あすかさん、コメントありがとうございます。