Ammo×シアター・ミラクル 番外公演「桜の森の満開のあとで」

 14時、新宿。強風。
 シアター・ミラクルでAmmo×シアター・ミラクル 番外公演「桜の森の満開のあとで」(脚本・演出=南慎介)

 初めて観る劇団だ。難波利幸さんにお誘いを受けての観劇。

 近未来、海沿いの架空の町、人口10万の「安宅市」の大学、ゲンジ大学政治学科タケカワゼミ研究室。

 ゼミ生の卒業試験として、市民を演じながら議論をする模擬会議「モックカンファレンス」が行われている。
 議題は「65歳以上の老人から選挙権を剥奪する法案」を可決するか否か。

 ゼミ生たちはそれぞれ「議会」「農連」「漁連」「総電」「北部」「市長」「労組」「勧進帳」など、それぞれの所属団体の代表として議論する。

 若い学生たちの多くは市の財政の悪化と将来への不安から「若い世代を支配する老人」を嫌悪。選挙権を奪う「姥捨て法案」に賛成しようとする。ただ一人反対するのは「アズマヤ(勧進帳)」(林純平)。全会一致が原則のため議論は続く。しかし、それも多勢に無勢で旗色が悪い。
 しかし、国からの財政交付金問題や原発会社「総電」からの財政援助など、不透明な問題が出てくる。市長も何から隠している事実があるらしい。やがてワカナ=北部(井上実莉)も反対の意思表示を…。
 果たして議論の行方はどうなる。

 大学のゼミの卒業試験の一環である学生同士のディベートという設定。演劇内演劇というメタ構造。論議の成果が学生の評価につながり、「役になりきらないと減点」というルールもある。

 役に没頭する学生たちの中にはA評価をもらって就職活動を有利に進めたい者もいる。
 親友にA評価を取らせるために小細工をする者もいる。
 
 激しい論戦。続行する議論。「12人の怒れる男」プラス劇中劇の多重構造の面白さ。
 「市長」(土田卓)を演じるタケカワ教授が何度も言う「政治に答えはない」。しかし堂々巡りの論議の末に、ある答えが見えてくる。

「老人から選挙権を剥奪する」代わりに「××から〇〇を…」

 なんとも意表をつく付帯決議案。もちろんどちらも机上の空論ではあるのだが、今の危うい時代の空気から「老害」排除のために「老人から選挙権はく奪」というブラックな論議はあながち絵空事とも思えない。

 上演時間2時間。密度の濃いディスカッション劇だった。
 
 終始、驕慢な態度で法案を支持する「ウメガエ=議会」を演じた難波なうの緻密に計算された演技に舌を巻く。彼女に対抗する「ワカナ=北部」井上実莉の凛とした姿と表情が舞台を引き締める。この舞台は女たちの闘いでもあるのだ。

 ほかのキャストは以下の通り。
ミユキ=南部(立原朋実)、スマ=農連(岡村梨加)、マツカゼ=労組(くらしなみさと)、カシワギ=商店(新開知真)、アオイ=役場(双葉)、サカキ=総電(皆上匠)、セキヤ=門前(三宅勝)、アカシ=漁連(山咲和也)。2時間。18日まで。


帰宅したら国際小包。なんだろうと思ったらこれ。1月にヤフオクの1円オークションで落札、送料6000円の鹿フィギュア。
2か月経っても届かないから半分諦めていた。ものはなかなかいい。

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