「私の中の悪魔」

SKIの高橋さんと会う。

19時、あうるすぽっとで「私の中の悪魔」。ストリンドベリの原作を笹部博司が翻案、青山真治が翻案・演出したもの。
 元妻(とよた真帆)との関係を「清算」しようと付きまとう元夫(佐戸井けん太)。今の”夫”(髙橋洋)に近づき、独自の恋愛哲学を語り、2人の仲を引き裂こうとする。
 一人の女をめぐる男たちの駆け引き。

 日本語原題は「債鬼」。つまり、借金取り。実もふたもないタイトルだが、言い得て妙。
 ストリンドベリの恋愛観は「貸借関係」なのだとか。与えたものと奪ったものは相殺されるべき。
「男は愛すると自分のすべてを女に与え、女は、愛されると男からすべてを奪う」という貸借関係。女性への愛憎半ばする「愛の貸借金」を清算しようとする元夫と現夫の果てしのない口論。

 最初の約40分間はこの男2人のセリフの応酬が続く。時々ボーイが闖入するものの、ほとんど2人だけの会話。
 両隣りの某評論家たちは冒頭から夢の中。

 後半、ようやくとよた真帆登場。いきなり下着姿になってドレスに着替えるというセクシャルなシーン。長身でスタイル抜群、フェロモン発散はさすが元モデル。

 2人の男を睥睨するように、撹乱、惑乱する女。

 3人の愛の貸借関係はどうなるのか。
 原作にない(と思う)ラストシーンに込められたのは女のしたたかさか債務の返済か。

 たぶん、コメディーとして企図した舞台なのだろうけど、絶え間ないセリフの応酬は笑う「間」を与えない。

 とよた真帆が歌う「ハスリン・ダン」「夜が明けたら」、そしてラストに流れるホーン・ジャズ「セント・ジェームス病院」とすべて浅川マキの歌。青山監督の指定とか。とよた真帆の歌を聴けたのは耳福。2時間。

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