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1900、新宿三丁目。タイニィアリスで劇団プロジェクトM「飯縄おろし」(作・演出=丸尾聡)。 長野県出身の丸尾聡が地元の霊山・飯縄山(いいづなやま)と、信州に伝わる戸隠山の鬼女、紅葉伝説をモチーフに、卒業間際の高校生たち(今日は女子高生版)の青春の不安と希望を描いた作品。 雪のため学校の教室に閉じ込められた演劇部の6人の女子高生たち。未来への不安におののく彼女たちの心を象徴するかのような外の吹雪。6人の進路はさまざま。大学に推薦入学が決まった者、地元に残る者、まだ受験を控えている者…。つのる不安と苛立ち。そんな彼女たちの心の呼びかけに応じるかのように「飯縄山の山太郎」が時折現れ、彼女たちに未来からのメッセージを伝える…。 吉田秋生の少女マンガにも似た、軽やかで繊細な青春劇。誰もが通過する「まだ未来は霧の中」の青春をみずみずしく演じた若い役者たちに拍手。 1時間50分。帰りに丸尾氏に挨拶。 劇中で机にメッセージを彫るシーンがあるが、60年代のテレビドラマの主題歌を思い出してしまう。 昨日見つけた 机の端に 誰が書いたか 三つの言葉 真理 人生 ああ青春 刻んだ奴の 心根が 今 偲ばれて わが胸の ああ 我が胸の 血は燃える 「青春をぶっつけろ」というTBS系列のスポコンドラマ。 小学校から中学に上がると、必ず机の上にナイフで刻んだ文字があった。真理・人生じゃないけど、やはり「中学生はすごい」と思わせるような机の文字。そうだ、あの頃は中学生は今よりはるかに大人だった。卒業すれば皆集団就職の時代。大人にならざるを得なかったのだ。 帰宅すると森繁久弥死去の報。 96歳。大往生だ。 森繁といえばテレビドラマ「七人の孫」。生放送のため、現存する映像はないが、最終回はよくおぼえている。1966年2月28日。 ドラマが終わった後、白髪のカツラを取った森繁が登場し、「私はまだこんなに若い。死ぬんじゃないかと心配してくれる人がたくさんいますけど、大丈夫ですからね」とにこやかに言った。当時、毎週この番組を見ていたから、この一言で安心した。子供心にドラマの主人公のおじいさんが死んじゃうのではと内心怯えていたのだ。あの時、森繁は53歳。なんと今の自分とさほど変わらないではないか。 一緒にテレビを見ていた祖父はそれから間もなく鬼籍に入り、祖母も。そして父母も泉下の住人に。森繁はなんと長命だったか。 |
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